おじさんが物忘れがひどくなるのはしょうがないけど、妙に楽観的になるのだけはちょっと嫌だ
おじさんになると物忘れがひどくなる。記憶が持続しないので感情も持続しない。若かりし頃は好きな人に「時々、ごくまれに偶然かっこよく見えるね」などと言われると、2週間は元気いっぱいだったものだ。逆に親や先生にムカつくことを言われると「一生許さない」ぐらいの勢いで恨み続けられた。
しかし、おじさんは良いことも悪いことも、味がなくなるのが早い。プラス「人生に変わらないモノなど無い」ということが身にしみてしまってるので気持ちをサッと切り替えてしまう。それに大人なので駄々をこねたり、「世界を破壊する旅に出たい」とは思っても口には出さない。そうしてるうちに、妙に「まあ、人生どうにかなるか、知らんけど」的な楽観性が身につく。個人的にこれだけはちょっと受け入れがたい。いや、楽なんだけどいよいよ年下のひとたちの葛藤や憂鬱と意思疎通ができなくなる。感受性の一大事だ。そんな人生はつまらんな、と思うのだ。
なのでおれは自分の後ろ向きな部分を大事になくさぬよう、暮らしているのだ。これからもよろしくお願いします。